さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市にある三瓶小豆原埋没林公園

ニュースレター

2009年6月号

三瓶山の巨木~本宮神社の大杉

大杉

 三瓶山南麓の上山地区にある本宮(もとみや)神社。その境内に樹齢800年と伝わるスギの巨木がそびえます。
 社伝によると、平安末期にこの地の豪族が紀州熊野から分霊して本宮神社を勧請したときに移植したという伝わります。胸高周囲約9メートルで、隠岐を除く島根県では最大の太さを誇るスギです。幹は根元の少し上から2本に分かれます。幹の上部は台風などで折れて、かつては40mを超えていた樹高は今は30mほどになっています。幹には朽ちた部分もありますが、樹勢はなお盛んで四方に力強く枝を張り巡らせています。
 この巨木を見あげると、埋没林の巨木が生きていた時の姿が脳裏に浮かぶような気がします。
 島根県の天然記念物に指定されています。

埋没林の里でホタル観察

 公園内を流れる小豆原川の水面を飛び交うホタルと300本の竹灯籠。ふたつの光を楽しむイベントを6月20日(土)に開催。今年で5回目を迎え、発生数は増加傾向です。
 初回は園地整備と河川改修が終わった初年度。機械でならした平らな河床には草一本生えておらず、園地内でホタルの姿を見ることはできませんでした。それから5年。自然の再生力に任せて気長に見守りました。現在、川岸には草が茂り、変化が生まれた流れにはたくさんの魚影を見ることができます。川底にはゲンジボタルのエサになるカワニナの姿も。今年はさらに多くのホタルが舞うことでしょう。
 当園の観察会は三瓶自然館の皆木研究員による解説が大きな魅力。また、縄文時代の川跡にそって竹灯籠を並べ、幻想的な光を楽しみます。

三瓶の美味しいお店「さんべ荘」

さんべ荘

 このシリーズでは三瓶周辺のお食事場所を紹介します。初回は国民宿舎さんべ荘。源泉かけ流しの露天風呂の楽しめる宿として人気で、昼食だけでも気軽に利用できます。大田の自然と食材を活かしたふるさとグルメを味わうことができ、個人での食事はもちろん、団体旅行での食事場所としてもおすすめです。
 人気のメニューは「板長たねさんの季節の幕の内」(1,500円)。名前のとおり、季節の食材を使った定食です。また、「お刺身定食」(1,600円)のほか、三瓶蕎麦や、丼物、コース料理など充実しています。蕎麦はすべて手打ちで専門店にもひけをとらない本格派。
 スタッフの一押しは現代の名工創作料理「無明院御膳」(4,000円)と「無明院弁当」(3,000円)。地元の著名な料理職人の考案による石見銀山の世界遺産登録を記念した創作料理です。地元の食材をふんだんに生かし、完全手作りのこだわりの料理です。美味しい空気と食事で、心も体も満腹に!

・昼の営業時間 11:00~15:00(ラストオーダー14:30)
・収容人数    100名
・定休日     なし
・駐車場     約70台(無料)
・日帰り入浴   大人500円(お得な割引手形あり)
大田市三瓶町志学2072-2
TEL 0854-83-2011 FAX 0854-83-3151
(メニュー、人数により予約が必要な場合があります)

春の驚きヤマザクラ

ヤマザクラ

 当園に一本のヤマザクラがあります。サクラの時期がそろそろ終わりを迎える頃に満開を迎える遅咲きの木で、川面へ向かい斜めに立つ風流な姿をスタッフも毎年楽しみにしています。
 全般にサクラの開花が早かった今春。このヤマザクラが一気に満開を迎える様子はちょっとした驚きでした。
 1本の枝にふくらみ始めたつぼみを見つけ、そろそろ咲き始めるかと思ったのがその2日前でした。汗ばむほどの暖かさになった4月19日。朝から一斉につぼみが開きはじめ、夕方近くにはほぼ満開。まるで、ビデオを早送りしているかのようでした。満開のサクラを驚きとともに眺めることができたのも一瞬。翌日は一転して大荒れの天気になり、強風に見舞われた花は一気に散ってしまいました。はかなさと潔さがサクラの常とはいえ、美しいもののはかなさを感じずにはいられない春の出来事でした。