さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市にある三瓶小豆原埋没林公園

ニュースレター

2009年8月号

ホタルが帰ってきた!

ホタル

 6月20日(土)にホタル観察会を開催し、250名の参加者が幻想的な光を楽しみました。
 開始時間の午後8時。あたりが暗くなるとともにホタルが飛び始めました。ひとつ、またひとつ、気づけば川面の上をたくさんのホタルが飛び交っています。
「ホタルが帰ってきた!」
 埋没林公園内を流れる小豆原川では昔はたくさんのホタルが発生していました。ところが、何年もかけて行った埋没林の発掘と公園整備がホタルを激減させてしまったのです。当園では河川工事が終わった2003年からホタル観察会を開催し、環境の回復を見守ることにしました。はじめの数年は数匹しか飛ばなかったホタル。年々増え、6年目にしてようやくかつてと同じ光景をみることができたのです。自然の強さをあらためて感じたひと時でした。

大田のあがなもん こがなもん「波根西の珪化木」

波根西の珪化木

 大田市には国指定天然記念物が埋没林公園のほかに3箇所ありあす。
 そのうちのひとつが、久手町の海岸にある「波根西の珪化木」。1936年(昭和11年)に指定されました。 珪化木とは、樹木がメノウや石英の成分(二酸化珪素・SiO2)によって置き換えられた化石です。地層中に埋もれた樹木に温泉水や地下水に溶けた珪素がしみ込み、やがて炭素と入れ替わるのです。久手町の珪化木は新第三紀(2000万年前)の火山活動によって樹木が埋没したもので、長さ6m周囲2mに達します。
 波根西の珪化木が埋もれた過程は小豆原埋没林とほぼ同じ。埋没林も掘り出されずに埋もれていたら2000万年後に珪化木になっているかも知れませんね。

三瓶の美味しいお店「四季の宿 さひめ野 」

さひめ野

 個人でも、団体でも、昼食だけでも気軽に利用できる「四季の宿さひめ野」内のお食事処「雲海」の紹介です。テーブル席とお座敷があり、ゆっくりと食事を楽しめます。
 お昼の定食は全て1500円で一番人気はお刺身メインの海の恵定食。このほか、山の恵・煮魚の各定食に加え、蕎麦と2種類のうどんを楽しめる、その名も「イケ麺定食」もお勧め。また、鉄人大田忠道プロデュースの会席料理も。こちらは完全予約制、一名様から予約可能です。恵まれた山陰の幸が織り成す四季折々の味をお楽しみください。

●昼の営業時間  11:00~14:00(ラストオーダー)
●収容人数    80名
●定休日      不定休
●駐車場      80台
●日帰り入浴    大人500円
住所       大田市三瓶町志学2078-2
Tel 0854-83-3001 Fax 0854-83-2524
(メニュー、人数により予約が必要な場合があります。)

縄文の森公園の古代ハス

古代ハス

佐比売野の清列湧けり古代ハス  波多野弘秋

 大田市の波多野弘秋さんから古代ハスを詠んだ俳句を頂戴しました。波多野さんは、毎年、縄文の森公園(埋没林公園の川向こうで大田市管理地)の一角で咲かせる古代ハスを詠んでくださいます。この古代ハスを毎年楽しみに訪れるお客様も増えています。残念ながら、今年は成長が悪く、例年に比べると花が見劣りしました。来年からは再び大輪の花を咲かせてくれることを願っています。
 古代ハスは2000年以上前の種子から発芽に成功した大賀博士から大田市が直接譲り受けました。現在では各地で栽培されていますが、大田市は古代ハス栽培の先進地で、市の天然記念物に指定されています。