さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市にある三瓶小豆原埋没林公園

ニュースレター

2011年2月号

大田の あがなもん こがなもん「大田の伝統行事 中日つぁん」

彼岸市の風景

 大田の伝統行事「彼岸市」。春と秋の彼岸の中日に催されることから、地元では「中日つぁん」と呼ばれ親しまれています。

歩行者天国になった大田市駅前の商店街に、100~200店もの屋台が並び、たくさんの人で賑わいます。

彼岸市は約400年の伝統があります。季節の変わり目の彼岸に、お寺の縁日に境内で物々交換をした「市」が彼岸市の始まりだそうです。

江戸時代から始まり現在にわたって「市」の形態、場所、取引される品物は時代によって大きく変わっています。

昔は農機具、苗木、植木、盆栽、日用品など、主に農業関係に使う物を並べてお互いに販売していたそうです。現在は、農機具など本来の品は少なくなりましたが、出雲あたりから苗木を買うために彼岸市に訪れる人もあり、伝統は受け継がれているようです。

現代の彼岸市の中心は露店。色々な種類の飲食屋台、ゲームなどが当たるくじ引き等が並びます。
大田市駅前付近では舞台も用意されており、よさこい、神楽なども行われています。昔の市の雰囲気とはかなり異なり、現代風のイベンという色が濃くなっています。とはいえ、大人から子供まで、共に楽しめる、地域にとって大切な行事であることに変わりありません。地元を離れた方も、彼岸市と聞くと小遣いを握りしめて露店を見て回った幼き日の記憶が懐かしく思い出されることでしょう。

中日つぁんの日の朝は、いつもとは違い、街が慌ただしさに包まれます。

店では通りに縁台を並べて、祭り用の品を並べる準備をしていたり、何時間も前から通りをうろうろする子供がいたり・・・。そして毎回、いったいどこから溢れでてくるの!?と、思うくらいに大人も子供も集い、盛大に賑わいます。

その雰囲気に誘われて、ついつい会場に足を運んでしまう。それが祭りなのかもしれません。

彼岸市の会場には、「これは珍しい!!」という珍品も。

それは、噴水式のジュース自販機。1960年代に開発された機械で、今も現役で動いているのは全国でたった1台だとか。

値段も当時と変わらぬ「10円」。子供に限らず機械を懐かしむ大人の人気も集め、彼岸市のにぎわいに一役かっています。

今年春の彼岸市は、3月20日、21日の2日間。午前9:00~午後6:00頃までの開催です。

雪の年明け

獅子頭を飾った様子

平成23年の仕事始めは、園内駐車場の除雪作業からはじまりました。

年末からの雪で、正月2日の積雪は約15cm。
それでも、周辺の道路は綺麗に除雪してあり、三瓶周辺に宿泊していらっしゃったお客様にも無事にお越し頂くことができました。

上の写真はお客様を出迎えた獅子頭と門松。

小豆原地区の方のご厚意でこの飾りを用意することができました。感謝の一言につきます。

地元の皆さまのご支援を力に、より一層のもてなしと魅力的な施設を目指して工夫を凝らしていこうと決意を新たにした年の始まりでした。

三瓶登山記

男三瓶山頂から見た子三瓶と孫三瓶

男三瓶山、女三瓶山など幾つもの峰が環状に並び、尾根伝いに一周できる三瓶山。

秋晴れの11月中旬、一周縦走に挑戦しました。

コースは東の原からリフトで登り、女三瓶山(957m)、男三瓶山(1,126m)、子三瓶山(961m)、孫三瓶山(907m)太平山(854m)の順で反時計回りに巡ります。

日陰には霜が残る登山道を落ち葉を踏みしめながらの道のり。

紅葉時期を過ぎ、木の葉を落とした木々の間を抜ける風が少し冷たく感じられます。

リフトを降りてから1時間足らずで男三瓶山頂へ到着。なだらかな山頂は一面のススキの原、思わず立ち止まってカメラを構えました。

そして、展望所に到着すると360度の大パノラマが待っていました。

遠くに目をやると、北に日御碕、東には少しかすんで大山が見えます。

空気が澄んだ日には隠岐の島影も見えるとか。振り向くと南に中国山地の山並み、西には大江高山がそびえています。

麓の山里は紅葉に赤く染まっています。

感動的な風景。山頂からの景観は三瓶山登山の最大の魅力かと思われます。

男三瓶山頂のススキ草原

景色に見とれていると、汗をかいた体が冷えてきました。

行程はまだ途中。次の峰を目指して歩き始めることにしましょう。

男三瓶山からの下りは険しい斜面。難所にロープが張ってあるのが嬉しく思われます。

下るとすぐに次はすぐに登り。急な勾配が待ち受けています。息が切れてしまいますが、子三瓶山の山頂では男三瓶山とはひと味違う風景が待っていて、その景色に次を目指す元気をもらうことができました。

同じように孫三瓶山へ登り、太平山に着いた時には膝がわらい、体はへとへと。でも、走破した充実感に気分は上々。素晴らしい景色にまた会いたい、また来ようという気持ちでした。

今回の所要時間は4時間30分。登山経験がない方でもゆっくり歩けばきっと走破できます。絶景に出会う感動を体験してみませんか?

イベント「ユキワリイチゲを探そう!」

群生して咲くユキワリイチゲ

三瓶山に春の訪れを告げる花、ユキワリイチゲを楽しむイベントを行います。

埋没林公園集合で、近くの自生地で花を観察します。

観察会の後には、芝生園地での「オープンカフェ」も予定していますので、是非ご参加下さい。

○3月13日(日) 10:00~12:00

○参加費 無料

○定員20名(一ヶ月前より予約受付)