さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市にある三瓶小豆原埋没林公園

ニュースレター

2011年4月号

<p><strong>大田の あがなもん こがなもん「姫逃池のカキツバタ」</strong></p>

<img src="images/2011_04_01.jpg" alt="カキツバタ">

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三瓶山 北の原草原の一角にある「姫逃池(ひめのがいけ)」は山腹に降った雨水がたまった、大きなみずたまりのような池です。
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毎年、初夏になると紫色と白色のカキツバタが咲き、訪れた人々を楽しませてくれます。
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姫逃池のカキツバタは、根が絡み合って出来た浮島に咲いていて、カキツバタで出来た浮島は珍しいことから、県の天然記念物に指定されています。
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「姫逃池」には名前の由来となった悲しい伝説があります。
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美しい長者の娘お雪は村の若者と恋に落ちます。ところが、お雪を気に入った山賊がお嫁にほしいと言い出します。無理矢理山賊に連れて行かれそうになったお雪を助けようとした若者は、池の端で山賊に切られてしまいました。それを知ったお雪は若者の後を追って池に身を投げました。その後、白い花は若者、紫の花はお雪の化身と言われるようになったと伝わります。
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風に揺れるカキツバタを見ていると、若者とお雪が仲良く笑っている姿が目に浮かんで来るようです。


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    <p><strong>三瓶わさび</strong></p>

<img src="images/2011_04_02.jpg" alt="ワサビ">

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刺身はもちろん、大田名産「すとかまぼこ」や「三瓶そば」に欠かせないのが「三瓶わさび」。
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三瓶山の山麓から湧き出る清らかな水で育てられたわさびは、ほどよい辛さとツンと来る香りが絶品です。12月から2月の寒い時期に植え付けられるわさびは、13度前後と温度の一定した湧き水と、手間暇を惜しまない生産者の愛情で美味しく育ちます。
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一年中採れるわさびですが、夏より冬の方が辛みが増すそうです。根をすりおろして食べるほか、塩漬けにした葉ですし飯を巻いた「わさび葉寿司」や茎をメインに酢や醤油で味付けした「わさび漬け」など楽しみ方はたくさんあります。
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生わさびは上手に保存すれば約一ヶ月は美味しく食べられます。ゴールデンウイーク中は埋没林公園で販売予定。
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    <p><strong>ユキワリイチゲ観察会</strong></p>

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3月13日(日)に「ユキワリイチゲを探そう!!」と称した観察会を開催し、30名余りの参加者が春の妖精との出会いを楽しみました。
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今年の春の訪れは“三寒四温”ならぬ“三温四寒”とも言いたくなるような天候が続き、ユキワリイチゲの蕾の観察会となるのではないかと心配しましたが、前日からの春の日差しをたっぷりと浴び見事に開花しました。
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三瓶山に春の訪れを告げる花との出会いを楽しみに埋没林公園から歩くこと約10分、ユキワリイチゲ自生地に到着。
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暫くの間それぞれ自由に観察・撮影を楽しんだ後、ユキワリイチゲについての説明や疑問に答えるトークタイム。
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観察会の後には、埋没林芝生園内での「オープンカフェ」で一息つき、その後も話は尽きなかったようで、皆さん春の兆しを満喫されたものと思います。
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この様に気軽にユキワリイチゲの群生を楽しむ事が出来るのも地元の方々が日頃から大事に見守って頂いているお陰であり、改めて感謝したいと思います。
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来年も開催しますので是非ご参加下さい。

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<img src="images/2011_02_05.jpg" alt="群生して咲くユキワリイチゲ">