さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園)

島根県大田市にある三瓶小豆原埋没林公園

ニュースレター

2012年6月号

10年ぶりに発掘現場公開

埋没林公開

5月12日、13日の両日、埋没林の発掘現場公開を行い、遠くは栃木県からこのためにお越しになったお客様を含め、多くの方に地層から顔を出している埋没樹をご覧いただきました。

三瓶小豆原埋没林では30本の立木が発見されており、展示しているものの他は立木は埋め戻し保存しています。今回、埋め戻し木の状態を確認するための掘り出し調査を行い、あわせて現場を一般公開しました。

発掘現場の公開は、展示棟建設時以来、10年ぶりでした。公開では、小豆原埋没林発見の経緯や今回の調査目的などを説明した後、参加者は深さ約4mの発掘坑に降り、埋没樹(スギ)を間近で見学しました。火山灰から1mほど頭を出した木の下に10m以上の幹が続いていることを説明すると、埋もれている深さに驚きの声が上がりました。

数名づつはしごを下り、木の近くで説明を聞きながらじっくりと観察。その目は皆さん真剣そのもの。なんといっても10年ぶり。次はいつ見られるか分からないですから。短い時間でしたが皆さんの満足げな表情が印象的でした。

気になる埋没杉の保存状態ですが、外見は良好。

木の内部を抜き取り、専門の研究所に送り詳しく検査をします。この結果は今後の保存方法を検討する大切な資料になります。

後長奈緒美

まいぼつりんカフェ 新緑をテンプラで試食しました

まいぼつりんカフェ

毎月1回開催しているイベント「まいぼつりんカフェ」。普段は非公開の場所の案内と、各回ごとにテーマを設けた茶話会を楽しむイベントです。

 5月の「新緑カフェ」では、どこにでも生えている、いわゆる「雑草」をテンプラで試食しました。本当に大丈夫なのか?と、不安そうな顔もちらほらありましたが、コゴミ、ヨモギ、クズ、レンゲ、タンポポの葉、桜の葉など沢山の種類の草葉を試食しました。ちょっぴり苦みがあるものもありましたが、目の前にあるとついつい手が伸びてしまう不思議な感覚に。たまにはこういう食もいいものですね。皆さんも騙されたつもりで1度試してみてはいかがでしょうか。どれも美味しかったのですが、桜の葉だけは苦くて食べられませんでした。

 6月は「蛍カフェ」です。地元のこだわりの食材を使ったお弁当を食べながら小豆原川に飛ぶ蛍をゆっくり楽しむという内容。蛍の美しさに心奪われ、箸を動かす手が止まってしまうかもしれません。             
遠藤真理子

多根の巨木・佐比売山神社のスギ

佐比売山神社のスギ

三瓶町多根にある佐比売山神社の杉の巨木。幹周りは大人3、4人が手を広げてやっと取り囲むことが出来るほどの太さで、見上げると、空を覆い隠すほどいっぱいに枝を広げています。

その大きさのため、大雪の日には枝に積もった雪の重みに耐えきれず、周辺に“バキ、バキッ!!”と痛々しい音を響かせて折れてしまうことも。

また、昨年の落雷で縦に数メートルの亀裂が入りました。もしかしたら、この杉に落ちることで周りの民家を守ってくれたのかも知れません。数々の自然災害にも負けず、沢山のことを経験している巨木は、今も元気に私たちを見守ってくれています。

大床望