美しい森を作り、後世に残す 津和野ヤモリーズ 有村さん(2)

2019.03.22

 

―ヤモリーズではどういう仕事をしているのですか?

 

自伐型林業といって、ヤモリーズが津和野町の山に入り、まず作業道をつくり、その作業道を使って、木を切り間伐も行うなど、自家伐採と6次産業の持続可能な林業を行っています。
 

木を伐採することで、補助金がもらえる仕組みです。
 

林業の仕事は、目に見えた効果がすぐに現れるわけでもなく、山が豊かになるとすぐに海がきれいなるわけでもありません。
 

しかし、地道な山の仕事を行うことで、自分の子どもたち、孫の世代にはきっと津和野の山が豊かになり、災害に強い手入れされた山と共に環境や地球温暖化が少しでも改善されるはずです。
 

なので、地域おこし協力隊が地域の山の作業を行うことは、本当に理にかなっている良い試みだと思います。

 

 

 

〝林業は大変〟と思う人が多いと思いますが、楽しいですよ!
機械を使って木を切り、運び出すので、想像するほど重労働ではありません。
 

また木を切り倒すことはスポーツ要素があると思っています。
要は「予測」ですね。
 

この木を伐採することで、この山がどうなるかを予測しながら、切っていい木、そうじゃない木を考えるのです。自然を相手にしているのでより慎重になります。

 

 

―山が生きているようですね!



そうです。山は面白いですよ。
 

奈良県の吉野から道づくりの師匠に来ていただき、指導をしてもらうのですが、いろいろなことを教えてもらえます。
 

作業道づくりはもちろんですが、〝この山に生えている草は乾燥土壌を好むから、掘削しても崩れない〟とか〝シダは水を好む植物だから、この山は水が出てくる〟など、山についての知識がすごいです。これぞ「山男!」です。

 

 

―有村さんは今年度で地域おこし協力隊を終了されますが、今後の活動は?

 

林業を引き続き行っていき、「林家(りんか)」になります。
 

要は自営で林業をするということです。そして将来は「篤林家(とくりんか)」になりたいです。

 



―「篤林家」とはどういうことをするのですか?


自分の山で自ら木を育て、間伐などの手入れをしながら、伐採、搬出など理想の木材を生産していくなど、トータル的に森の循環を行っていく林家のことです。
 

そして人と森との距離を近づける「森と暮らす」をテーマに生活してみたいです。
 

休日にはろくろを回し木の皿を作っているので、将来は自分の山で切った木で器をつくるのが夢です。
 

木・林・森・山が身近に感じられ、自然と共存している今の暮らしがとても自分に合っています。

 

 

 

 

 

 

*有村さんとお話した感想*

津和野に来てすっかり山のとりこになった有村さん。休日も、副業で山に入り林業を行ったり、木工を楽しんでいるほど、毎日が「木」に関わり、楽しそうでした。
それだけではなく、プライベートでは結婚もされ、良いことばかり!
有村さんが真摯に山に向き合うことで、山から恩恵を受けているからかも…。自然からの恵みは、人の心も体も幸せにしてくれるのだと思いました。

 

 

5分番組 しまねFuture2030 #2
\  美しい森をつなぐ  /

 

林業ってかっこいい!
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