未来に繋がる持続可能な食と農業 出雲野菜 大塚さん

2019.03.28

奥出雲町で大塚ファームを営んでる大塚一貴さんは、地域で循環する農業の仕組みを考えながら、農作物を栽培しています。また「出雲野菜」のブランドの代表取締役としても活動中。大塚さんが将来を見据えた農業の取り組み方を伺いました。

 

 

―野菜のパッケージで、かわいいイラストは目立ちますね!!

子ども向けの農産物として「うちの子も夢中です。」というキャッチコピーで生産・販売しています。イラストはデザイナーの妻につくってもらいました。あまり例のない画期的なパッケージと販売方法だと思います。

 

―大塚さんは、もともと奥出雲の農家生まれなのですか?

いえいえ、東京で生まれ育ちました。父親の故郷が奥出雲で、いわば孫ターンです。ゲーム業界の仕事に就いていて〝退職したら農業したいな~〟とぼんやりと思っていたくらいです。しかし、東日本大震災に遭ったこと、体力的なことも考え、7年前に32歳で奥出雲へIターンしました。奥出雲は親戚がいることで農地も借りやすく良い環境がそろっていました。

 

―主に何の野菜をつくっているのですか?

今はニンジンがメインです。多分、島根で一番栽培面積が広いと思います。品質の面でも甘くておいしいと言われていますよ!他はほうれん草などもつくっています。

 

―この広い畑を一人で管理されているのですか?

現在、20歳から70歳代の地元の方を4人雇用しています。雇用と言っても、1日3時間労働です。何時に来て、何時に帰ってもいいのです。スーパーフレックスタイムですね(笑)。

実は、この労働が理にかなっているのです。こちらは金銭面でフルタイムで雇用することができません。一方、地元のおじいちゃんは3~4時間なら体力的に大丈夫だったり、子育て中のお母さんたちもフルタイムで働くことはできないけど、隙間時間の3時間なら仕事ができる!というのです。しかも、休日も自己申告制。言わば、働き方のマッチングですね。個人的には働き方改革の最先端と思っています!

 

―農作物に「出雲野菜」のシールが貼ってありますよね。ブランドですか?

そうです!「出雲野菜」は島根県東部(隠岐を除く)の主にUIターン若手の農家で結成しています。農業の新規スタートは販売に苦戦します。例えば、百貨店やスーパーの野菜売り場に、年間通して販売棚を設けたくても、個人で取引すると、出荷量が少ないため市場を通さないといけません。個人で取引する場合、ある程度の量と種類が必要となります。それが農家1軒だと難しいのです。

現在、「出雲野菜」は18人のメンバーがいます。地元の企業さんに出資してもらい株式会社としています。発足して1年、オクラ、トマトなどの夏野菜や大根や白ネギなどの冬野菜、王道のほうれん草や小松菜、ジャガイモ、果物はブドウや柿などの種類があります。

今後の課題は生産を安定させること。そして「出雲野菜」を多くの方に知ってもらうために、イベントへも出店しています。徐々に認知はされてきましたが、農家の人数が足りてなく、特に4~5月のシーズンが品薄状態。策を練っているところです。

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