島根県議会『建設環境委員会』による視察がありました
4月21日(木)に島根県議会の『建設環境委員会』による視察がありました。
エコサポしまねが行う県民の方向けの普及啓発や、NPO・学校・企業など多様な主体と連携して実施した事業全体の説明、その中の一つであり、今回のテーマである「住宅の省エネ」についての取り組みを紹介しました。
日本や島根県が目指す2050年ゼロカーボンを達成するには、2030年には2013年に比べて家庭生活で66%のCO₂排出削減が必要だと言われています。
ここで、いま注目されているのが、大きなエネルギーを消費し、CO₂を排出する「住まい」です。
従来の日本家屋は夏の風通し・涼しさに重点を置き、「夏は暑いもの、冬は寒いもの」と断熱の弱さを我慢してやり過ごす造りが多く、省エネ性能や断熱・気密性能は先進国の中でも断トツ最低の水準。
そのため、一般的な日本の住宅は欧米の住宅に比べて余計なエネルギーコストがかかる上に、結露や湿気が原因のダニ・カビによるアレルギー・喘息の発症リスクが高く、年間1万9000人がヒートショックで亡くなっています。
これらの現状を踏まえ、エコサポしまねが事業者・専門家・県民の方に向けた住宅の省エネに関するセミナーの様子や、2021年秋に津和野高校と津和野町を舞台に行われた「ツコウ断熱プロジェクト」ワークショップの様子をムービーでご紹介しました。
住宅は少なくとも30年以上のライフサイクルがあり、一度省エネ性能の低い家を建ててしまうと、長い間多くのCO₂を排出し続けることになります。
これから住まいを選ぶ時は、住む人の健康を守り、次世代も住み続けられるエネルギーを逃がさない家にご注目ください。
\\ 追記情報 //
視察の翌日、4/22(金)のアースデイに『住宅省エネ法案』が閣議決定されました。
国会で成立すれば、2025年度から全ての新築住宅と小規模ビルを対象に断熱性能などの基準を満たすよう義務付けされます。
住まいはみなが憩う場であり、好きが詰まった城であり、住む人を守る「シェルター」です。
いまは欧米よりはるかに劣ると言われる日本の断熱基準ですが、これからは健康で人生を豊かにする省エネ住宅の時代へと変化していきます。
୨୧┈関連情報┈୨୧
視察でご紹介した
\ 津和野高校断熱プロジェクトムービー /
島根県では初事例!全国でも数例しかないプロジェクトを実現した様子をぜひご覧ください♪
プロジェクトや、ムービーの詳しい紹介記事はこちら!
断熱ワークショップ特別講師
竹内昌義先生が前日に行った講演会
松江市で「パッシブデザイン」を用いた
温かい家を建てる「コザワホーム」代表
小澤浩(おざわ ひろし)さんをご紹介したコラムはこちら!