芸術をもっと身近に!!世代や文化を超えた交流を 川登芸術村 山口さん(2)

2020.03.10

-きっと、地域の高齢者の孤立を防ぐことにもつながりますね!



そうですね!家に閉じこもりがちだったり、近所の昔馴染みとしか交流がなかったり…そんな人が、外から来た人や若い人と楽しく過ごせる機会にもなる思います。
 

フリースタイルマーケットも定期開催しています。
家にあるものでも、手作りの品でも、自作のアートでも、なんでもOK!

 

 

 

僕は「仏様のような全ての受け皿」をモットーに、どのジャンルのイベントも、誰もが気軽に参加できて世代を超えた交流ができるようになることを願っています。
 

せっかく地域のイベントに参加したのに、同世代や昔からの仲間同士で固まるなんてもったいないじゃないですか。
UIターンの方や子育て中の人など、ここに来て仲間づくりをしてもらえたらいいなと思います。
 

みなさん芸術村にいっぱい遊びに来てください!
1人でふらっと立ち寄られるのもウェルカムです。アートで世代も文化も超えて繋がってほしい!

 

 

-美味しい食事付きの婚活イベントも面白そうです。

 

地域にいる仲人さんが独身の男女の出会いをお手伝いする「しまね縁結びサポートセンターはぴこ」の益田・吉賀・津和野地区の会と連携し、縁結びイベントを実施しています。
 

芸術村を貸し切りにして男性・女性10人ずつ集まってもらい、ヘルシーな酵素玄米ランチを食べ、生演奏の音楽を聴いて、和気あいあいと過ごしてもらう会。
 

今後は引っ込み思案な人もおしゃべりのきっかけを持てるように、いろんな仕掛けをしていきたいです!
 

夜にお酒と音楽を楽しむ「夜のスタジオ&バー」イベントもやってみたいんですよ。
敷地内に「万葉館」という宿泊棟を用意しているので、車で来た人も安心して飲めますし(笑)。

 

 

-カフェもあるんですね。地元の人が気軽に集まれそう!


2019年にCafé Dörfer(カフェデルファ)をオープンしました。
安心して食べられる、体に優しい地元産の食材をたっぷり使った料理を提供しています。
 

目玉は「酵素玄米」。圧力鍋で炊いた玄米と小豆を3日間熟成させたもので、もちもちとした食感が特徴。
栄養価が高くて消化吸収も良いんですよ。
 

旬の味やオーガニック食材などもふんだんに取り入れ、「酵素玄米の美肌プレート」やオリジナルカレーなどいろんなメニューをご提供しています。
スイーツのオススメは「黒ゴマ豆乳ぜんざい」。美味しくてキレイになれますよ!

 

 

 


-お食事を作っているのも地元の方なんですか?

はい、益田市内の女性が中心です。
 

調理師専門学校で講師の経験がある方や、薬膳の資格保持者、明るいムードメーカーの調理補助、カメラマン調理補助など、とても個性豊かな方達です。
 

それぞれの調理担当者がそれぞれの得意分野を生かしてくれています。

 


-音楽や芸術だけでなく、多方面で地域の人が活躍しているんですね!



関わるみんな一人一人がオリジナリティを出して力を発揮できる「芸術村」でありたいです。
たくさんの人が楽しく交流する場所でありつつ、発信者が育つ場所にもなればいいと思っています。
 

身近な人が輝いていると頑張れるし、「芸術文化は都会のもの、特別な才能がある人だけのものじゃない」「自分にも何かできるんじゃないか?」って気持ちになれますよね。
 

今は田舎にいてもインターネットを駆使するなど、工夫すればなんでもできる時代ですしね。
都会で満員電車に揺られて苦労をしなくても、自然の中で暮らせるということの豊かさを大切にしながら生きていきたいです。

 

 

-人が元気で豊かな地域は、県外から見て魅力的かもしれませんね。


石見エリアは過疎化が深刻ですが、都会に出て行きたい人を無理に留まらせようとは思いません。
 

人口がどんどん減っていくという情報はネガティブな気持ちにもなるし、都会に希望を求めたい気持ちもわかる。それでも地元でイキイキ輝いている人がたくさんいて、あったかい地域が残っていたら、明るい気持ちになれると思うんですよね。

 

 

-山口さんが思う、益田の魅力を教えてください。



人があたたかく、とにかく自然が豊かで空気がキレイ!安心して住めるところですね!
 

心惹かれる場所はたくさんありますが、やはり田園風景の美しさはいいものです。
 

美濃地地区のひまわり畑も好きです。
地域をあげてひまわりのある町づくりをしていて、住民の皆さんが取り組みを他所事とせず頑張っておられるのも素敵。
 

益田の人って本当にあったかいんですよ~!
益田はIターンの人が多いエリアで、特に首都圏から来られる人が多いですね。
 

人間関係が希薄な都会で孤独を抱え、幸せを見出せなかった人が、益田に来て人の温かさに触れて元気になっているみたいですよ。

 

 

-今後はどんな地域づくりがしたいですか?

今の川登地区の人口は160人ぐらい。
村長は「5000人の村を目指す」と言っていて、僕も地域を元気にしたい思いは同じ。
 

どんどん新しい挑戦・取り組みをしつつ、発信者を地域で育てる土台づくりをしていきたいです。
 

日本人って謙虚すぎて、人前で何か表現することを恥ずかしがりますよね。
この場所でさまざまな体験をすることで気持ちが変わって、自分らしく表現できるようになってくれたらいいなと思ってます。
 

1人1人が主役になれる、そんな場所・地域にしていきたいです。

 

 

 

 


■山口さん一押し!今日からできる楽しいプチエコ■

音楽、アート、地域づくり、学校の勉強、何でも言えることですが、「どうせできない」と決めつけないことが大事。僕は不器用ですが、自分のできること・小さなこと・簡単に挑戦できることを見つけて積み重ねています。
例えばピアノ。習ったことはないんですが、ネット動画でクラシックの名曲の演奏を何度も見て、5秒だけマネして弾けるように練習したらちょっとだけ弾けるようになったんですよ(笑)。
「私にできることなんかない」と思わず、小さなできることから取り組んでみてほしいです。

 

 

*山口さんとお話した感想*

話上手でアイディアマンの山口さん!取材陣と話している最中も新しいアイディアがわき「これ、企画に活かそう」とすかさずメモ。
山口さんのバイタリティーが、川登地域で文化と人の輪を広げる大きな力になっていることを感じました。

 

 

     

 

 

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