自然情報

薄明光線と反薄明光線 2026.09.13

出張の帰りの8月24日の夕方,出雲空港から出て空を見上げると夕焼けの空を切り裂くように見える青色の筋が出ているのに気がつきました。太陽の光が雲で遮られた時に見られる現象です。太陽の側に出現するものを「薄明光線」と呼びます。気をつけて見ていると「薄明光線」は、比較的、よく出現しています。この光の筋が空を横切って伸びていくと、今度は太陽の反対側(対日点)に向かって収束するように見えます。この現象が「反薄明光線」です。「反薄明光線」は稀な現象で、今年は見たのは今回が2回目でした。

誰の上にも同じ空が広がっています.ぜひ,みなさんも見つけてみてください。

写真:薄明光線と反薄明光線.2026年8月24日.出雲空港で撮影

(学芸課 矢田猛士)


コウモリと暮らすサワガニ 2026.09.06

子どもの頃、山間の渓流でサワガニを探したのを思い出します。
時は経ってサワガニを探している訳ではないですが、よく見つける場所があります。
それはコウモリが生息する洞窟環境の中に溜まった水たまりにおいてです。
何故こんな場所にいるのだろうと水たまりを覗いてみると、コウモリの糞を餌にしているであろう蚊の仲間(ボウフラ)がいました。
おそらくこのような昆虫を餌としているのではないかと思っています。さらには時折、力尽きたコウモリも落ちてきて、これがご馳走のようです。
コウモリが暮らすことによって無機質で光の当らない洞窟環境に有機物が持ち込まれ、その中で生態系みたいなものができています。
時間がかかっても、少しずつそんな生き物たちの繋がりを解明していきたいと思っています。

写真:サワガニ(黒い点はコウモリの糞)

(学芸課 安藤誠也)


スナガニ 2026.08.30

初夏から秋にかけての砂浜を歩いていると、波打ち際より少し内陸側に丸い巣穴がたくさん見つかります。この巣穴の家主はスナガニ。砂に紛れる体色と素早い動きから、英語では“ゴーストクラブ”とも呼ばれています。島根県ではたくさん見られますが、地域によっては砂浜の開発や侵食による生息地の減少や、温暖化にともない北上してくる南方系のスナガニ類との競合も心配されています。

写真 上:スナガニ 左下:巣穴の入り口 右下:巣穴の石膏型

(学芸課 今井 悟)


チュウゴクアミガサハゴロモ  2026.08.23

島根県では昨年、県東部で初確認された外来種のチュウゴクアミガサハゴロモを江津市内で見つけました(褐色の個体)。他の枝にも多数とまっていたので、昨年も発生していたのかもしれません。
本種は全国的に分布を拡大していて、今後県内でも急速に分布を広げる恐れのある外来種の1つです。

同じ枝には、少し体の小さい在来種のアオバハゴロモも一緒に並んでとまっていました。

チュウゴクアミガサハゴロモ(上)とアオバハゴロモ(下の2個体)

(学芸課 皆木宏明)


並ぶ月と金星 2026.08.16

春頃から夕方の空に見えている宵の明星・金星。今日(16日)は月と並んで美しい眺めとなります。来月9月14日にも低いところで両者が並ぶ様子が楽しめますが、金星は9月いっぱいくらいで宵の空から見えなくなっていきます。

写真:並んだ月と金星(2024年9月5日)

(学芸課天文事業室 太田哲朗)


コシアカツバメがはじめて巣作り! 2026.08.09

島根県立三瓶自然館ができて35年。これまでもツバメの巣作りは、あちこちで見られましたが、コシアカツバメの巣作りははじめて!巣のカタチはイワツバメのようですが、中にいるのはコシアカツバメなんですよ。

(学芸課 星野由美子)


さそり座とてんびん座 2026.08.02

はるか昔の古代ギリシャ時代、てんびん座はありませんでした。そこは、さそり座の大きな爪となっていたのです。そんな話をサヒメルのプラネタリウム番組「黄道11星座物語」でしていますので、見に来てください。ただし、9月までは平日のみの投影です。

写真:7月26日、サヒメルから撮影

(学芸課天文事業室 竹内幹蔵)


アキノタムラソウの茎はなぜ粘る? 2026.07.26

アキノタムラソウは「秋の」とありますが、夏には花を咲かせます。この植物を見つけたら、ぜひ茎を触ってみて下さい。ネバネバと粘っています。害虫から身をまもるために出している、と考えられています。

(副館長 井上雅仁)


いて座の球状星団 2026.7.19

いて座の方向には、M22という記号のついた球状星団があります。球状星団とは、数万から数十万個というたくさんの星がほぼ球形に集まった星の集団で、私たちの銀河系に約150個見つかっています。

どれも似たような形をしている球状星団ですが、微妙に形が違ったり、星の密集度が違ったりしています。このなかで、いて座のM22は地球からの距離が約1万光年と、球状星団としては比較的近くにあるため、見た目の大きさが大きく、たいへん見ごたえのある球状星団の一つです。

写真:M22 三瓶自然館で撮影。

(学芸課 矢田猛士)


北の原お散歩ツアー 2026.07.12

4月~11月までの毎週土曜日の午後は、イベント「北の原お散歩ツアー」を開催しています。
サヒメルと男三瓶山の間に広がる北の原をのんびり歩きながら、季節の草花や昆虫、鳥などを観察します。
担当するのは当館の生物系や地学の学芸員やボランティアスタッフです。担当者は週替わりで交代するので、毎週来てもらっても楽しめます。参加をご希望の方は14:30までに新館受付にお集まりください。

写真:北の原お散歩ツアーの様子

(学芸課 安藤誠也)