自然情報

源氏星・平家星 2024.02.18

オリオン座には一等星が二つあり、白っぽいリゲルと赤っぽいベテルギウスの対照的な色合いも楽しめます。諸説ありますが、源氏と平家の旗色がそれぞれ白と赤だったので、なぞらえて源氏星、平家星と呼ぶという話があります。

(学芸課天文事業室 太田哲朗)


ふくらすずめ 2024.02.11

ふくらすずめ・・・・カタカナで表記したらチョウ目ヤガ科の昆虫。漢字で書いたら縁起物の置物。平仮名でも帯の結び方など、たくさんの意味を持つ言葉です。もともと冬の寒さに耐えて羽毛の間に空気をためて体温を保っているスズメの様子が、福々しく可愛らしい様子からできた言葉ですが、この時期、多くの鳥たちが同じように丸くなっています。
ふくらメジロ、ふくらキジバト、ふくら・・・・寒い日に工夫をこらして過ごしている鳥たちを探してみましょう。

(学芸課 星野由美子)


冬の&(アンパサンド) 2024.02.04

星を色によって分類したものをスペクトル型といいます。冬の夜空では、明るい星だけで主なスペクトル型が一通り揃います。青い星から赤い星に向かって写真のようにO型、B型、A型、F型、G型、K型、M型の星をつないでいくと、&(アンパサンド)の記号が描けます。私はこれを「冬の&」と呼んでいます。

出雲市芦渡町で撮影

(学芸課天文事業室 竹内幹蔵)


ヒガンバナ 2024.01.28

今年は辰年。タツ(辰、竜、龍)にちなんだ植物は多く、ジャノヒゲ(竜の髭)、リンドウ(竜胆)などは有名どころでしょう。少し変わったところでは、冬の間は葉で過ごし、初秋に赤い花をつけるヒガンバナ。漢字では竜爪花と書くそうです。

(学芸課 井上雅仁)


フキノトウ 2024.01.21

雪どけと同時に顔をだすフキノトウは、ほろ苦い味の早春の山菜として有名です。
フキノトウは植物の種名ではなく、フキの花茎部分のことをさします。
フキは雌雄異株で、雄株のフキノトウの花は黄色っぽく、雌株のフキノトウの花は白っぽく見えます。
*花茎とは、タンポポのように花がついているだけで、葉がついていない茎のこと

雄株
雌株

(学芸課 松村美雪)


ケフェウス座のガーネット・スター 2024.01.14

ガーネット・スターは北の空の、北極星とカシオペヤ座の間にある、ケフェウス座の星です。赤色超巨星と呼ばれる天体のひとつで、双眼鏡や望遠鏡を使うと深い赤い色をしていることがよくわかります。星の進化のなかでは、その一生を終えようとしている段階で、これから超新星爆発を起こし、ブラックホールができると考えられています。

ケフェウス座のガーネットスター(三瓶自然館で撮影)

(学芸課天文事業室 矢田猛士)


土竜 2024.01.07

今年の干支は龍ですが、「土竜」と書いてモグラと読みます。三瓶ではモグラの仲間が3種類確認されていて、小さい順にミズラモグラ、アズマモグラ、コウベモグラという和名で呼ばれています。モグラは排他的で攻撃性が強く、同じ地域に複数種が生息しているのは稀なことだと言われています。通常は体の大きな種がより小型の種を駆逐するとされているので、もしかすると現在進行形でそれが起こっているのかもしれません。

モグラ類の仮剥製(左からコウベモグラ、アズマモグラ、ミズラモグラ)

(学芸課 安藤誠也)


ムラサキヤドリエビ 2023.12.31

磯の岩場で暮らすムラサキウニ。その住処である穴の中には、様々な同居人がいることが知られています。よく見つかるのは、ムラサキウニと同じ色をした体長1.5 cmほどの小さなエビ、ムラサキヤドリエビです。ムラサキウニの巣穴の中で、雌雄ペアで暮らしています。

(学芸課 今井 悟)


ウスズミカレハ 2023.12.24

サヒメルの外壁に黒っぽい色の蛾がとまっていました。冬季にだけ現れる冬の蛾、ウスズミカレハです。翌日も同じ場所にとまっていましたが、夜間に雪が舞ったため、蛾の体には雪が積もっていました。

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(学芸課 皆木宏明)


冬至 2023.12.17

まもなく22日には冬至となり、真昼でも南の空に低い太陽は長い影を伸ばします。この頃の太陽があるのは、夏に見やすい「いて座」です。今度夏にいて座を探してみると、空の低いところにあることが確かめられるでしょう。

(学芸課天文事業室 太田哲朗)