ブタナ 2023.05.21
5月の三瓶山麓では、一面に黄色い花が広がる風景を目にすることがあります。タンポポに似た花の正体はブタナ。ヨーロッパ原産の外来植物です。フランスで「豚のサラダ」との名があり、それがもとになってブタナの名がついたそうです。きれいな花なのですが、繁殖力が強く、三瓶では広がりすぎで少々困った存在になっています。
(学芸課 井上雅仁)
5月の三瓶山麓では、一面に黄色い花が広がる風景を目にすることがあります。タンポポに似た花の正体はブタナ。ヨーロッパ原産の外来植物です。フランスで「豚のサラダ」との名があり、それがもとになってブタナの名がついたそうです。きれいな花なのですが、繁殖力が強く、三瓶では広がりすぎで少々困った存在になっています。
(学芸課 井上雅仁)
北海道西部、本州の日本海型気候の山地の日当たりの良いところに自生する植物で、自然館の周辺では、5月下旬頃に直径2cm、漏斗(ろうと)のかたちをしたピンク色の花を咲かせています。
今年は花の時期が10日から2週間ほど早いので、この記事が掲載された頃には、もう咲いているかもしれません。
道路の脇で、きれいなピンク色の花をつけているのでよく目立ち、お客さまに名前をたずねられることの多い植物のひとつです。
(学芸課 松村美雪)
M87は、おとめ座の方向にある楕円銀河で、自然館の60㎝反射望遠鏡にカメラを取り付けて撮影すると、銀河の中心から宇宙ジェットが延びるようすが写ります。中心には超大質量ブラックホールが存在しており、2019年4月には地球サイズの口径を持つ仮想的な電波望遠鏡を構成しようとする国際協力プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」によってブラックホールを直接撮影された画像が公開され、話題になりました。
(学芸課天文事業室 矢田猛士)
暖かい季節となって草木は花を咲かせ、鳥のさえずりが響くなど、色々な生きものが活発に活動をしています。これから秋まで、野外活動をする上で気をつけたいことの一つとして、マダニに取り付かれないように防備をする、が挙げられます。マダニの仲間は普段、野生動物の血液をエサとして生きており、ヒトにも寄ってきて、知らない間に刺されていることがあります。これを防ぐには夏でも薄手の長袖長ズボンを身にまとい、出来れば長靴も履くことをお勧めします。万が一刺されてしまったら、病原体への感染を防ぐために皮膚科を受診すると安心です。
(学芸課 安藤誠也)
2023年2月12日に、最も身近な化石として紹介した生痕化石Phycosiphon(フィコシフォン)。海底に住む、正体不明の小さな生物のウンチが化石となったものです。黒いウニョウニョがウンチなのですが、ウンチの周りが白っぽくなっているに気が付いたでしょうか。どうやらPhycosiphonをつくった生物は、泥の中で小さくて黒い粒を選んで食べていたようです。ウンチの周りは黒い粒が取り除かれたことで白くなり、ウンチは黒くなったと考えられています。
(学芸課 今井悟)
お腹の赤い模様と背中にあるコブ状の突起から名付けられたカミキリムシで、春先から三瓶で見られます。幼虫はクヌギなどの朽ち木を食べますが、シイタケ用の原木も食害するため、害虫としても知られています。
元々国内では対馬にのみ分布し、島根にはいないカミキリムシでしたが、運搬された原木と共に各地に広がったと考えられています。
(学芸課 皆木宏明)
太陽系の第一惑星、水星は見ることが難しい惑星として知られています。それは太陽に近く、見える期間や場所が限られるから。4月20日頃までは日没後の西の低いところで見るチャンスです。
(学芸課天文事業室 太田哲朗)
頭の上に冠羽(かんう)があり、興奮したり、警戒したりするときにこの羽根を立てると、「頭(カシラ)が高くなる」ことから、その名前がついたとされています。日本でも世界でも生息数の減少が確認されており、2016年にはIUCN(国際自然保護連合)によって絶滅危惧種に指定されました。
(学芸課 星野由美子)
雪が消えはじめると、水場の周りの斜面で落ち葉をめくる鳥がいます。ツグミです。ツグミは地上でエサをさがすため、積雪の少ない場所を選んでやってきます。そして、水場には水を飲みにくることが多い種類です。ツグミは色や模様に個体差が大きいのも特徴です。とくに渡りのシーズンである3~4月は、冬羽から夏羽への移行途中のさまざまなパターンの個体や亜種ハチジョウツグミ、それぞれの中間型などにも出会えるツグミウォッチングが楽しい季節です。
(学芸課 星野由美子)
ひしゃく形の七つの星の並び、北斗七星。今の時季、そのひしゃくは、水をくむ部分を上にして壁に立てかけたように見えます。北東の空を昇る北斗七星に、春の訪れを感じます。
(学芸課天文事業室 竹内幹蔵)