木星 2022.10.23
今年は9月27日にうお座で衝を迎え、宵の空にひときわ明るい輝きで、目立って見えています。写真の木星は10月14日に三瓶自然館で撮影しました。木星は、天体観察会でも人気の天体の一つで、望遠鏡で観察すると、本体の縞模様だけでなく木星の周りをまわる衛星の姿を見ることができます。
(学芸課 矢田猛士)
今年は9月27日にうお座で衝を迎え、宵の空にひときわ明るい輝きで、目立って見えています。写真の木星は10月14日に三瓶自然館で撮影しました。木星は、天体観察会でも人気の天体の一つで、望遠鏡で観察すると、本体の縞模様だけでなく木星の周りをまわる衛星の姿を見ることができます。
(学芸課 矢田猛士)
夕闇の中、三瓶の森ではアカマツの木の天辺から松ぼっくりが何者かに食べられ、ポツ・ポツッと落ちてきます。食痕をみるとまるでエビフライの様な形に囓られています。落とし主を脅かさない様に赤色のライトを当てると目が二つ輝きます。そのうちに「ギュルルルル、ギュルルルル」と不思議な声をあげてバサッと木から木へと滑空していきました。この動物の正体はムササビで、夜な夜な植物の実や葉などを食べて暮らしています。
(学芸課 安藤誠也)
秋になると、三瓶自然館の周辺に広がる北の原にススキの迷路が登場します。2022年は10月8日から11月6日までお楽しみいただけます。
北の原を訪れたら、ぜひ地形に注目してみてください。なだらかな西の原と違って、北の原には大小の丘が点在するように、デコボコしています。この違いは、崩れた土砂のたまり方が関係しています。北の原は、三瓶山の斜面が大きく崩れてなだれ落ちてきた土砂がたまってできています。このとき、山の一部が大きな塊のままでいくつも落ちてきました。そのため北の原は、デコボコした地形となっているのです。
西の原のなだらかな地形の成り立ちは、2022年4月3日の記事を見てみてください。
(学芸課 今井 悟)
林の中を緩やかに飛翔する、アサギマダラに出会いました。アサギマダラは大型のチョウで、秋になると南へと長距離移動する習性があります。かつて三瓶山から鹿児島県まで移動した例が知られていますが、さらに海を越え南方の地域まで渡りをすると考えられています。
(学芸課 皆木宏明)
十五夜が旧暦の8月15日のお月見。約一ヶ月後の旧暦9月13日は十三夜、後(のち)の月と呼ばれるお月見です。十五夜のほぼまん丸な月に比べ、まだ満月には足りない月を愛でる月見です。今年は10月8日にあたります。
(学芸課 太田哲朗)
メジロは全身が薄い緑色で、目の周りの白いリングが目立つ小鳥です。図鑑でメジロを調べると、1年中身近なところで見られる「留鳥」と書かれています。ところが三瓶自然館の水場では、春から秋までしか見ることができません。夏鳥のような現れかたです。じつは、三瓶自然館周辺では冬になるとメジロの姿が見られなくなります。たくさんのメジロがやってくるのは9月まで。10月を過ぎると数が減少し、11月以降はほとんど見ることができなくなります。メジロたちは凍てつく北の原を避けて、少し暖かい山野で冬を過ごしているのです。
(学芸課 星野由美子)
分かりやすい星座を手がかりにして、隣の星座を探すのが星座探しのコツ。W字形のカシオペヤ座から北極星を見つけ、その途中にある星を頂点にしてできる細長い五角形がケフェウス座です。そこには双眼鏡で楽しめる深紅の星ガーネットスターも。なお、ケフェウスは王様、カシオペヤは王妃様の星座です。
(学芸課天文事業室 竹内幹蔵)
お盆を過ぎると、北の原や西の原の草むらの中で、鮮やかなピンク色の花が目立ちます。カワラナデシコです。奈良時代に編纂された万葉集では、山上憶良が詠んだ句の中に「撫子(なでしこ)」として登場しています。秋の七草のひとつとして、古くから親しまれています。
(学芸課 井上雅仁)
道の脇に生い茂り、草刈りのときの厄介者になっているクズですが、花は美しく「秋の七草」の一つになっています。秋の七草とは、秋を代表する七種の美しい花で、山上憶良が万葉集で詠んだ二首の歌が、その由来とされています。
(学芸課 松村美雪)
こと座には、「ドーナツ星雲」や「リング星雲」と呼ばれる天体があります。惑星状星雲という種類の天体で、太陽くらいの質量の星が最後の時を迎えた姿です。中心にある白色矮星が周囲のガスを光らせています。惑星状星雲はいろいろな形のものがあるので、見比べてみてください。
(学芸課 矢田猛士)